雲を作る人々

大きな屋外スタジアムは満員だった。人々はみな立ち上がり、綿菓子を作る時のように手をぐるぐると回しながら、おのおのが等身大の雲を作っていた。雲を操っているせいか、そこは湿度が高いようだった。湿気が多いので蚊が飛んでいて、脚を刺されたような気がした。ふと、隣りにいる友達の脚をみると彼女の脚にはすでに沢山刺された跡で膨れ上がっていた。(2/14/00)


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