変身

高速道路のたもとを歩いていると右手前方に空き地が見えた。暫く行くと、右手の遠くに黄色や赤の服を着た子供達が見えたので、わたしはそちらへ近づいて行く。
空き地に、スケートパークにあるようなコンクリートの壁やチューブが聳えている。傍まで行き、壁と壁の隙間に立つと、上空に翼のある一角獣の形をした雲が浮かんでいた。眺めているうちに雲は全体の形を少しづつ変化させ始めた。やがて翼は鰭(ひれ)となり、飛ぶ動物は泳ぐそれへと姿を変えた。そしてそれは雲の身体をうねらせると大きな尾びれを優雅に翻し、空の海へダイブした。 (7/24/00)


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