すりガラス越しに、おもてのフェンスの上を駱駝色をした動物が歩いていくのが見えた。 その、たぶん猫は、一旦つと立ち止まり、こちらの方に顔を向けた。耳が異様に大きかった。 それはまるで植物のカラーのようだった。次の瞬間、猫はその大きな耳を顔の前に折り曲げると、目隠しをするかのように両目を覆った。(11/12/01)