後部座席に魚

どこか外国を車で旅していた。後ろに大きな魚を積んでいる。対向車や信号待ちで並んだ車の人達が、我々の車の後部座席にいる大きな魚を興味深げに覗いている。 途中、わたしは一人下車すると、その魚を覆える何かを買い求めに出かける。

実用品ばかりを置いた品のよい店員のいる一軒の店で、いろいろ相談した末、良さそうな物をみつけてキャッシャーに並んでいた。ふと後ろを振り返ると、昔の上司がいる。何年も前に彼が退職して以来会ったことがなかった。いまもきちんとした身なりで、背の高い外国人と何か仕事の話をしている。目があって挨拶をすると再会を喜んでくれた。まるで白髪のない黒髪がぴかぴかと光っている。(7/09/03)


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