白昼、薄緑色に広がる海原に、黒っぽい幾つもの渡り石が点在しているのが見える。その周辺には何頭もの象がいて、海面の上をゆっくりと歩いていた。
私もまた水面に立っていたが、つま先ひとつ濡れていなかった。立っている場所から四方を見渡すと、陸らしき場所は何処にも見あたらない。けれども私は不安も感じず、肌に感じる暖かい空気を感じながら、ずっと象達の姿を眺めていた。 (8/23/04)